米Facebookは10月8日 (現地時間)、ビデオ通話用のスマートデバイス「Portal」と「Portal+」を発表した。

ビデオ通話は、デバイスに向かってハンズフリーでコミュニケーションできるが、実際には部屋を動き回る子供が映るようにデバイスを動かすなどデバイスに触れることが多い。Portalは、AIを活用したSmart CameraとSmart Soundによって、まるで誰かが撮影してくれているようなハンズフリー体験を実現するという。例えば、料理中にキッチンを動き回りながら会話していても、Portalが自動的に会話している人を追従する。また、1人で会話していたところに誰かが加わって複数になったら、全員がフレームに収まるようにカメラが自動的にズームアウトする。Smart Soundは周囲のノイズを抑え、マイクも動き回る通話者に追従し、会話の声が聞き取りやすいように自動調整する。

  • ハンズフリーのビデオ通話を実現

    スマートにユーザーを追従、ハンズフリーのビデオ通話を実現

Facebookの友達またはMessengerでつながっている人とビデオ通話でき、相手がPortalを持っていなくてもMessengerアプリを使用できるスマートフォンやタブレットとの間で通話が可能。同時に最大7人までのグループ通話に対応する。「Hey Portal」と呼びかけ、通話したい相手を告げるだけで会話を開始できる。プライバシー保護を徹底したい場合は、ワンタップでカメラやマイクをオフにする機能とカメラ用カバーが用意されている。

FacebookのSpark AR platformによるビデオ通話のARエフェクトも利用できる。Story Timeというストーリー機能では、プロンプターに合わせて読み進めるだけで、物語に合わせたARエフェクトが、読み聞かせのようにおはなしを盛り上げてくれる。

  • Story Time

    Story Timeで、おはなしにARエフェクト

AmazonのAlexaに対応しており、Alexaにスポーツの結果や天気などを聞いたり、Alexa対応のスマート家電を操作できる。また、Facebook Watchのほか、料理チャンネルのFood NetworkやニュースのNewsy、Spotify PremiumやPandora、iHeartRadioといった音楽配信サービスの利用が可能。コンテンツパートナーは継続的に拡大していく予定。

Portalは、10.1インチ・ディスプレイ (1200×800)、10Wスピーカーを搭載する。Portal+は、15.6インチ・ディスプレイ (1920×1080)、20Wスピーカー (ツィーター×2、4"ベース×1)だ。共通の仕様は、12メガピクセルのカメラ、前面×2と背面×2のマイクアレイ、環境光センサー、Wi-Fi (802.11 a/b/g/n/ac)、Bluetooth 4.2など。

  • 「Portal」と「Portal+」

    「Portal」と「Portal+」

価格は、Portalが199ドル、Portal+が349ドル。米国において11月に発売になる予定で、2台の購入に100ドルの割引きを提供する (Portalを2台購入したら298ドル)。