オプティムは10月12日、AI(人工知能)が似顔絵を画像解析して人物写真と照合することで、似顔絵の人物を特定する特許を取得したと発表した。併せて、佐賀県警察および佐賀銀行と「AI・IoTを活用した犯罪抑止のための三者連携に関する協定」を締結したと発表した。

今回、取得した特許の特許番号は特許第6159491号であり、発明の名称は「人物画特定システム、人物画特定方法及びプログラム」。具体的には、人が描いた似顔絵を画像解析して特徴点を抽出し、その特徴点を複数の人物写真と照合することで、似顔絵の人物を特定する。また、特定結果を特定度に応じた確率と一緒に表示することも可能とのこと。

  • 特許内容のイメージ

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三者協定は、AI・IoTを利用した銀行内外の犯罪抑止に関する活動の推進を目的としており、オプティムと佐賀銀行は2017年12月18日に、FinTechを含む金融×IT分野において、AI・IoT・ブロックチェーン技術などを利用した取り組みの推進を目的に「金融×IT 戦略的包括提携」を締結し、7月30日には振り込め詐欺を防止する「ATMコーナー監視システム」について同行ATMコーナーで実証実験を開始している。

今回、同システムの信頼性をより高めるため佐賀県警を含めた三者協定を締結し、特殊詐欺(ニセ電話詐欺)を含め、AI・IoTを利用した犯罪抑止についての取り組みを進めていく。同協定では、三者が相互の緊密な連携を行い、それぞれの資源を最大限かつ有効に利用した支援体制を構築し、連携・協力する。

内容としては「特殊詐欺(ニセ電話詐欺)に関するAI・IoTを利用した犯罪抑止に関する活動」「金融および警察とITの融合における応用・実用化に関する活動」「これらの他に協定当事者全部またはいずれかの合意による犯罪抑止に関する活動」「その他AI・IoTを利用した銀行内外の犯罪抑止に関する活動」の4点を挙げる。

また、オプティムは同協定などで、今回取得した特許を応用した安心・安全を実現する防犯サービスの実証、実用などを検討していく。