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2つの手法があるものの、確認できたのは一方のみ

ネットワークデバイスの一意性を担保するMACアドレス(物理アドレス)のランダム化は、Windows 10 バージョン1511の時点でサポートしている。筆者が所有するデバイスでは見かけなかったものの、新たに購入したSurface Goでは、本機能をサポートしていた。

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    「設定」の「ネットワークとインターネット/Wi-Fi」に並ぶ「ランダムなハードウェアアドレスを使う」をスイッチをクリック/タップして、オンに切り替える

どうも動作に首をかしげる部分が多いため、動作検証をレポートしたい。筆者が確認した限りでは、「ランダムなハードウェアアドレスを使う」のスイッチをオンに切り替えても、MACアドレスのランダム化は有効にならなかった。もちろんネットワーク再接続や、PCの再起動を行っても結果は同じ。

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    「Win」+「X」キー→「A」キーと押すか、スタートメニューを右クリック/長押し→「Windows PowerShell(管理用)」をクリック/タップ

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    プロンプトに「ipconfig /all | more」と入力して「Enter」キーを押すと無線LANの各種情報を確認できる

ただし、以下の手順を実行すると、MACアドレスのランダム化を確認できた。どうやら、「ランダムなハードウェアアドレスを使う」と「このネットワークでランダムなアドレスを使う」は独立した設定項目のため、Windows 10 バージョン1803に限っては、ランダム化を望む場合は後者の設定のみ行えばよい。

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    「ネットワークとインターネット/Wi-Fi」で「既知のネットワークの管理」をクリック/タップし、対象となる無線LANの「プロパティ」ボタンをクリック/タップ

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    「このネットワークでランダムなアドレスを使う」のドロップダウンリストから「オン」「毎日変更する」のいずれかを選択

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    無線LANアクセスポイントのフライアウトを開き、対象となる無線LANの再接続を行う

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    再び「ipconfig」コマンドを実行すると、MACアドレスの変更を確認できる

本機能はMACアドレスによる追跡を回避することで、セキュリティを強化する狙いがある。だが、スマホのテザリングや家庭の無線LANルーターなどの設定で、MACアドレスによって接続を選別している場合、ネットワーク接続が確立しないことがあるため注意してほしい。

阿久津良和(Cactus)