NVIDIAと台湾の科学技術省(MOST: Ministry of Science and Technology)は6月4日(現地時間)、AI(人工知能)における台湾の能力向上を目指す広範な提携を発表した。

Computex 2018の開催に先立ち発表された今回の提携は、今後10年間にわたり台湾国内でのディープラーニングと関連AIテクノロジの強化を図るものとなる。

今回の提携では「スーパーコンピューティングインフラストラクチャ」「研究」「トレーニング」「スタートアップ企業」「イノベーション」の5つの主要領域に注力する。

スーパーコンピューティングインフラストラクチャでは、NVIDIAと台湾政府機関は同社Aのテクノロジーを台湾にもたらすことを目的とした共同投資を行い、AIとハイパフォーマンスコンピューティングを単一のプラットフォームに融合した、新しいNVIDIA HGX-2が含まれる。

研究では、NVIDIA Researchが台湾の研究者やスタートアップ企業と連携してベストプラクティスの相互提供を目指す。トレーニングに関しては、これまで世界中の開発者に初級および上級のAI手法を提供してきたNVIDIAのDeep Learning Instituteを拡張し、台湾の研究者数千人を対象にAIの最新機能についてトレーニングを行う。

スタートアップ企業については、台湾の各機関とNVIDIAはスタートアップ企業の後押しを目的とするNVIDIAのInceptionプログラムを通して、共同で台湾のAIスタートアップ企業を支援する。イノベーションに関しては、製造、医療、セーフシティ、輸送など台湾の主要な垂直市場向けAIソリューションの開発に共同出資する。