ドリーム・アーツは5月31日に記者向けの発表会を開催し、次世代型インテリジェントクラウドDB「hibiki」のクローズドβ版受け付けを開始したことを発表した。

「hibiki」は自社のビッグデータと外部のデータをAPI経由で連携できるクラウドサービス。ノンプログラミングで設計した入力フォームから用途ごとにアプリを登録することで、ビジネスデータの可視化や社内共有を促進することができる。

主な提供機能は、データベース機能、データ解析機能、データ管理機能、API連携機能、ドラッグ・アンド・ドロップ設計機能、カレンダー機能、ボード機能、ワークフロー設計機能、ロール設計機能、コメント機能、権限設定機能、ユーザー管理機能、ログ機能、「知話輪」連携機能などだ。

  • クラウドサービス「hibiki」を中心としたサービス連携イメージ

たとえば、営業マネジメントでは、活動過程をアプリ上でマネジメントすることによって見込みとの大きなギャップが生じることを防ぎ、マーケティング戦略では、ビッグデータとAIによるマーケティング戦略を社内のデータと紐づけながら展開できる。

また、AI技術(アノマリ検知技術)の活用によって、蓄積された営業データの中から、クレームにつながる案件を予測できるようになるという。

さらに、一つひとつの業務をhibiki上のアプリケーションとして登録できるようになっているため、従来、業務ごとに異なるアプリケーションをわざわざ起動していたものを、hibikiに集約させることができる。アプリケーションは、用意されたテンプレートをもとに作成するだけでなく、作成済みのアプリの再利用やゼロから作成することも可能だ。

  • hibikiのホーム画面

  • 顧客訪問アプリ例

  • アプリの作成画面

ドリーム・アーツ 最高技術責任者の石田健亮氏は「一般の人たちでもビッグデータを使えるようになってきたものの、データを使うためには、専用アプリケーションを設計して運用する必要がある。hibikiは、ビッグデータの世界をノンプログラミングで、現場の人でもそのまま使えるようにしたサービスだ」と、同サービスの概要を説明し、「たとえば顧客訪問データもビッグデータとして使うことができる。今まではデータが埋もれがちだったが、分散型データベースを使っているhibikiでは、表側でわかりやすいUIを用意しており、あらゆる検索条件でデータを可視化することができる」とhibikiの活用シーンについて紹介した。

  • ドリーム・アーツ 最高技術責任者の石田健亮氏

また、ドリーム・アーツ 代表取締役社長の山本孝昭氏は「今や同時多発的にトライアンドエラーをやらなければいけない時代。我々は良質なアナログ時間がイノベーションを生み出すと考えている。hibikiを通じて、良質なアナログ時間を作り、大企業のイノベーションを生み出して、支えて、発展させるための土台作りに貢献していきたい」と述べた。

  • ドリーム・アーツ 代表取締役社長の山本孝昭氏

ゲストとして登壇した日本マイクロソフト 執行役員 最高技術責任者 兼 マイクロソフトディベロップメント 代表取締役 社長の榊原彰氏は「hibikiにはグローバルスケールのデータベース『Azure CosmosDB』を使っていただいている。高品質で高パフォーマンスのサービスをもっと使いやすく届けられるのではないだろうか」とhibikiへの期待を寄せる。

  • 日本マイクロソフト 執行役員 最高技術責任者 兼 マイクロソフトディベロップメント 代表取締役 社長の榊原彰氏

なお、クローズドβ版では月額780円/ユーザーの「ベーシックプラン」を1カ月無償で提供。ビジネスチャットアプリ「知話輪」とセットの「エンタープライズプラン」は月額1460円/ユーザーだ。正式公開は秋口を予定しているという。クローズドβ版はプロダクトサイトから申し込み可能だ。