Phoronixはこのほど、今年4月にアップデートが実施されたWindows 10 WSLと、今年10月アップデート時点のWindows 10 WSLを性能を比較したベンチマーク結果を「A Look At The Windows 10 October 2018 Update Performance With WSL」において公開した。

わずかながらも10月のほうがほとんどのベンチマークで4月よりも優れた結果を示しており、改善が効果を上げている様子がわかる。ちなみに、Ubuntu 18.04.1 LTSおよびClear Linux 25550のベンチマーク結果も併記されている。

Windwos 10でLinuxバイナリを実行する機能であるWSLは性能が高く、特にCPUバウンダリーな処理に関してはネイティブに動作するUbuntu 18.04 LTSと同等レベルの性能を発揮している。一方、ディスクI/Oバウンダリナ処理に関しては性能が低いことが知られており、Phoronixのベンチマークにおいても次のようにディスクI/Oバウンダリなベンチマークにおいてかなり低い値を付けている。

  • SQLite v3.22 Timed SQLite Insertions - 資料: Phoronix提供

    SQLite v3.22 Timed SQLite Insertions - 資料: Phoronix

  • Compile Bench v0.6 Test: Compile - 資料: Phoronix提供

    Compile Bench v0.6 Test: Compile - 資料: Phoronix

  • Timed Linux Kernel Compilation v4.18 Time to Compile - 資料: Phoronix提供

    Timed Linux Kernel Compilation v4.18 Time to Compile - 資料: Phoronix

Windows 10 WSLのディスクI/O性能が低いことはすでに知られており、今後の改善が最も期待される部分となっている。それ以外の部分では優れた性能を発揮していることから、今後はディスクI/O回りの性能向上がWindows 10 WSLに期待されている。