現在、教育機関やビジネス向けのエディションとして独立して提供されている「Windows 10 S」が、2019年に「Windows 10」に組み込まれる。MicrosoftのJoe Belfiore氏が報道関係者のツイートにコメントする中で明かした。

PCWorldのシニアエディタであるMark Hackman氏が、米国のK-12市場でChromebookが6割近いシェアを持ち、世界的にはWindowsが6割前後であるというFutureSourceのレポートに関して、「Windows 10 Sが忘れられている」とTwitterで指摘した。それに対して、Belfiore氏は以下のようにリプライした。

迷わず使える安定感や確実なパフォーマンスを求める学校またはビジネス向けのオプションとして、MicrosoftはWin 10 Sを提供しています。来年には、10 Sが単体バージョンではなく、既存バージョンの"モード"になります。だから、 (10 Sのシェアに)レポートが触れていなくても心配することはないと私は考えています。 Windows 10 Sでは、Microsoft Storeアプリしか使用できない。ブラウザはMicrosoft Edgeのみ。その代わりにセキュリティや安定性が向上し、OSやアプリの管理が容易になる。スマートフォンやタブレットの利用体験に近いWindows 10デバイスを実現するエディションである。

Sモードについては、2月に米Thurrottが「Windows 10 S is Dead, Long Live S Mode」と報じて話題になった。同記事によると、Sモードで動作するWindows 10デバイスでは無料で「Home」および「Education」にアップグレード可能。「Pro」へのアップグレードは有償になる。記事を執筆したBrad Sams氏によると、同氏の予想以上にWindows 10 Sは使われており、期間限定で通常のWindows 10に無償アップグレードできるにも関わらず60%のユーザーがWindows 10 Sを使い続けている。